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島村楽器ドラムブログ

島村楽器のドラムブログ。ドラムにまつわる様々な情報を発信していきます。

【こだわりの逸品】 スネア の 存在感が欲しい時にぜひ試してほしい。 GMS のドラムは一度叩くと納得するスゴイ実力の持ち主。

こだわりの逸品

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みなさんこんにちは!、開発のイシイです!

今回はアメリカはニューヨークでドラムを作り続けて28年間、カスタムドラムメーカーの老舗、 GMS Drum Co. について紹介します。

GMSストーリー

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GMSの歴史はTony Fabiano氏とRob Mazzella氏の出会いから始まりました。Fabiano氏はそれまで市販のドラムの修理とチューンアップ (ベアリングエッジ加工、ハードウェア交換など)を一人で行っていました。それまでのシェル加工だけでなく、ラグやストレーナーなどの金属加工にも取り掛かりはじめた矢先に、共通の知り合いから機械工のMazzella氏を紹介され、二人は意気投合します。すぐにプロトタイプの製造に取り掛かり、そこから現在のGMSドラムの製造がはじまりました。

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Tony Fabiano氏(左)、Rob Mazzella氏(右)

GMSのコンセプトは「そのままの状態ですぐにプレイできるドラムを作ること」です。プレイする度に修理が必要だったり、チューニングができる人の力を借りなくても、いい音が出るドラムを作るということです。 当時GMSをプレイした人々は、その豊かなトーン、レスポンスの良さ、そして何よりその音圧に驚きました。「是非自分のドラムを作って欲しい!」、そういったドラマー達の要望が重なり、1987年、ついに「The GMS Drums Co.」がスタートします。

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GMSはまず「独自デザインのストレーナー」を開発します。1997年にフープとボルトにかかる無駄なテンションを和らげる「SEラグ」(現在全てのモデルに標準装備)を作りサウンドを支える足回り(ハードウェア)を固めます。2007年にはレヴォリューション・シリーズ(スネア)、2008年にはPVSシリーズ(スネア)、そして2011年にはスーパーヴィンテージ・シリーズ(スネア/ドラムセット)を開発し、現在に至ります。

「今までのドラムの概念を少しずつ打ち破って、よりいいものを作っていく」、GMSの28年にもわたる歴史はそうした探究心の積み重ねから成り立っています。

 

GMSサウンドとは

GMSの特徴、それは圧倒的な音の太さです。GMSのドラムビルダー達はシェル、塗装、フープ、ラグ、ヘッドの全てが音の鳴りに影響することを熟知しています。ローピッチ、ミドルピッチでのチューニングはもちろんのこと、ハイピッチにした時でも失われないその音圧は一度体感すると忘れられません。

 

各シリーズの、はっきりとしたコンセプト

レヴォルーション -- Revolution

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ブラスコーティング ↑

メイプルシェルのスネアの内部に金属をコーティングした画期的なスネアです。ウッドのあたたかみとメタルのエッジを融合させた、ハイブリッドスネア。一見普通のスネアですが、シェル内部のフィニッシュが音に与える影響は大です。ウッドシェルの温かみに金属的なシャープ/明るさを加えたサウンドです。GMSドラムの音の太さ、音圧が最も顕著に表れるシリーズです。

スーパーヴィンテージ -- Super Vintage

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ヴィンテージドラムの良さと近代的なドラムのまさにいいとこ取りをしたようなスネアドラム。ヴィンテージドラムの豊かな鳴りと、近代的ドラムに要求される品質を両立させたシリーズです。

ドラムのレスポンスに最も影響を及ぼすのがベアリングエッジの角度。スーパーヴィンテージは、トップヘッド側のエッジをあえてラウンドシェイプにしてあります。よって中低音が強調され、丸みがあり、ふくよかなトーン(音色)を実現しました。 同時にボトムヘッドのエッジ角度は鋭く保つことにより、スナッピーのレスポンスは早い設計にしてあります。

豊かなシェル鳴りを生かすために、テンション数は上下ともに8本。10テンションスネアと比較して、よりオープン(倍音が豊か)な鳴りがします。

PVS (Perimeter Venting System)

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スナッピーのレスポンスを極限まで上げるためにデザインされたスネアドラム。

特殊な位置(ボトムのベアリングエッジ)にある複数のヴェントホール(空気穴)によりボトムヘッドを最大限に鳴らすことが可能になり、同時にスナッピーの驚異的なレスポンスが実現されます。全体的なサウンドは "圧縮" されたような印象を受けます。非常にまとまりがよく、余韻の少ないすっきりと通るバックビートを求めるプレーヤーには最適なスネアです。またスナッピーのレスポンスに徹底的にこだわるドラマー、打楽器奏者にもおすすめします。

GMS スペック

より楽にシェルを鳴らす:SE ラグ (Special Edition)

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この特殊な形状をしたテンションラグはGMSオリジナルです。テンションラグの微妙な挿入角度のズレを、ラグ受けの向きを自由に回転させることにより解消します。「余計な負担がラグパーツ及びドラムシェルにかかることを防ぎ、無駄な圧力から開放されてドラムがより自然に鳴る」ための手助けをします。

オリジナルパーツ:GMSストレーナー

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GMSが創業時に独自デザインしたストレーナー。「町工場から世界へ」そんなメッセージを感じ取ることができるのも少人数のドラム工房で作っているGMSならではです。

ナイロン製の「緩み防止ナット」が搭載されています。このナットがスナッピーのテンション調整ネジが自然に緩むことを防ぎます。

最後まで鳴らしきる:ヴェントホール(空気穴)

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GMSの特徴的なのが、このヴェントホールの位置。ドラムサウンドが詰まった音にならないように、必ずついているのがこのヴェントホール。通常はシェルの真ん中にありますが、GMSは「シェルを最後まで鳴らし切りたい」という狙いのもと、ボトムヘッドぎりぎりの位置に付けています。また他のスネアより少しだけ大きいホールは必ずロゴの左下に位置。こうした小さなこだわりにも長年の経験で得ることのできたノウハウが詰まっています。

サウンドの命:ベアリングエッジ

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GMSというブランドを立ち上げる前からエッジ加工をやっていたというTony Fabiano氏。ドラムに命を吹き込むこの「エッジ加工」は彼らの得意分野です。パンチのある音、最適なサスティーン、そして美しいトーンを追求した結果、45度のエッジ加工を施しています。(スーパーヴィンテージの打面サイドはラウンドエッジです)

最後に

実は隠れファンがいるGMS。開発のイシイも、前にとある海外の有名ドラム雑誌の記者と話した時、「職業柄、たくさんのドラムに触れることがあるがGMSのドラムはその中でもベストだった」という話をしていただいたことがあります。この日本でもそのサウンドが忘れられず、以前入手した1台をレコーディング用に一つ抱えている、というプロドラマーもおります。

「良い音はどうやって作られるのか」を熟知している Tony Fabiano氏 と Rob Mazzella氏 。良いドラムは木(シェル)と金属(パーツ・シェル)がちゃんと作られていないと成り立ちません。それぞれの専門技術を持ち寄り、ドラムづくりの愛情を28年間、ドラムにつぎ込み続けている二人。その姿勢は1台1台のGMSスネアで叩くたびに感じることができます。

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GMS展示店舗:

札幌パルコ店 / 札幌平岡店 / 仙台イービーンズ店 / 長野店 / 新潟店 / 岡崎店 / 神戸三宮店 / 岡山店 / 倉敷店 / 熊本パルコ店 / 宮崎店

 


GMS Factory Tour

 

GMSアーティスト:

Dylan Wissing(Kanye West, Alicia Key, Jay-Z, Drake), Eric Kretz(Stone Temple Pilots), Sterling Campbell(B52’s, David Bowie), Freddie Holliday(Boyz II Men, The O’Jays), Hena Habegger(Gotthard), Matt O’Connor (Rod Stewart)
新井田孝則 (Will Lee、Al Pitreli、Oz Noy、Trans-Siberian Orchestra、トモ藤田などと活動。自身のプロジェクトではアルバムを3枚リリース。札幌出身、現在アメリカと日本で活動中。)

 

次回はスネアについて、さらに詳しく紹介していきます。

それでは!