島村楽器ドラムブログ

島村楽器のドラムブログ。ドラムにまつわる様々な情報を発信していきます。

【徹底検証】 ヤマハ ドラムペダル 伝説の名器 FP720 をチェック!新旧ベルトドライブペダル対決!?

新旧ベルトドライブ比較

f:id:shima_c_sapporo:20160422180759j:plain

 

ドラムペダル徹底検証、今回は2015年に復刻再発売された「FP720」と、現行品のベルトドライブ仕様の「FP8500B」を検証いたします。

比較チャートの説明

久しぶりになってしまいましたので、比較表の解説を載せておきます。
上記のように、現在入手して検証することが出来たペダル全ての「平均点」と感じられたポイントを各項目の表の真ん中「0」としました。

f:id:shima_c_sapporo:20160310160750j:plain

出来るだけ主観が入らないように心がけましたが、身体で使うものですので、みなさんの体格や演奏スタイルによって感じ方は大きく違うこともあると思います。
この記事をお読みになり、気になったペダルは、ぜひお近くの店舗でお試しいただき、納得の1台を選んでいただきたいと考えています。

YAMAHA FP720

1980年代~90年代に生産されていた「ナナニイマル」
生産完了後も多くのドラマーに愛され続けていた、伝説の名機と言っても過言ではありません。長年のリクエストに応える形で復刻再生産されたのが2015年。その完成度の高さに、多くのドラマーから安堵と喜びの声が上がりました。

f:id:shima_c_sapporo:20160826173125j:plain

メーカー希望小売価格:¥17,000(税抜)¥18,360(税込)
販売価格:¥13,600(税抜)¥14,688(税込)

各部をチェック

機能美そのものの外観です。

f:id:shima_c_sapporo:20160826173217j:plain

幅広で厚みのあるベルト素材。パーツは旧製品と互換性があります。

f:id:shima_c_sapporo:20160826173224j:plain

伝統的な形状のフェルトビーター。軽すぎず重すぎず、720を特徴づける重要なパーツです。

f:id:shima_c_sapporo:20160826173304j:plain

色あせないスタンダード

まずはこの復刻、よくぞ発売してくれた、と惜しみない拍手を贈るものであります。そして改めて踏んでみると、こんなにパワー感のあるペダルだったっけ?と疑ってしまうほどでした。
シンプルな外観、アンダープレートなし、ベルトドライブというスペックからソフトで柔らかな音色が連想されます。もちろんソフトで柔らかな表現はとてつもなく豊かに可能ですが、パワーを加えていった時の追従性も見事なもの。まさにこのペダルの特長は「表現力」であると改めて実感しました。
現在主流の、アンダープレート付きダブルチェーン、各部にベアリング内蔵、面で当たるタイプのビーター装備の重厚なペダルは、現代の音楽に必要とされる「均一なサウンド」には長けており、技術の進歩を実感するたいへん素晴らしいものです。
しかし、それらのペダルはドラムのだいご味のひとつである「ダイナミクス表現」からはもしかしたら遠ざかってしまっているのでは?と思ってしまったほどです。

ぜひこの素晴らしいペダルを手にして、ドラムの演奏をもっともっと豊かに楽しんでいただけたらと思います。

f:id:shima_c_sapporo:20160904155017j:plain

YAMAHA FP8500B

f:id:shima_c_sapporo:20160826174127j:plain

メーカー希望小売価格:¥15,000(税抜)¥16,200(税込)
販売価格:¥11,300(税抜)¥12,204(税込)

各部をチェック

f:id:shima_c_sapporo:20160826174134j:plain

ナイロン地のベルト。若干薄めですがネジ固定部には二重に折って補強されています。

f:id:shima_c_sapporo:20160826174140j:plain

伝統的な形状のフェルトビーター。FP720のもにくらべて若干硬く感じます。

f:id:shima_c_sapporo:20160826174145j:plain

フットボードの長さは同じですがカカト部の高さと形状が違います。

f:id:shima_c_sapporo:20160826174149j:plain

 あなどれないベーシックモデル

FP720復刻で若干影が薄くなってしまった感のあるFP8500B。しかし、720の焼き直しとは言い切れない魅力あるペダルであることが比較してみてわかりました。
基本的な設計は、アンダープレートなし、ベルトドライブ、という事に加えてフットボードの長さがFP720と同じ設計になっています。
では全く同じものかと言うとそうではありません。
ビーターの角度調節が無段階になったり(720では3段階調整)、ビーターをより強固に固定するシャフト受け穴、フットボード下のロッド(ラジアスロッド)を差す部分に摩耗防止が付いている点など、720のウィークポイントとされた部分に工夫がされています。
また、長めのフットボードからカカト部の後端まで一直線の傾斜になっているため、ボードをより長く使え、スライド奏法に大変向いている点も特長のひとつです。
このようなことから、伝説の名機FP720に現代のエッセンスを加えたペダルと言ってもよいでしょう。
若干硬めのフェルトビーターのため、低音の量感が720より少なめ。それでも充分なサウンドではありますが、求めるサウンドがあれば他のビーターに代えるのもありでしょう。
表現力の豊かさの中に現代的な扱いやすさを併せ持ったペダル。720の進化版として選択肢に加えるべきペダルであることは間違いありません。

f:id:shima_c_sapporo:20160904155035j:plain

おしまいに

 「ナナニイマル」。。。
ある一定以上の年齢のドラマーであれば空気のように当たり前なペダルだと思います。そんなペダルが年月を経て伝説的なモデルという扱いになっていくのは少々違和感を持っていたところでの復刻は、まさに快挙というべきものでした。
そしてこの久しぶりの感触は、ドラムを始めたころの無我夢中さをも思い出させてくれる懐かしさと、自らの手腕を問われているような表現力の豊かさにあらためてドラムの楽しさと難しさを感じさせてくれた、大変楽しい検証でした。
そしてナナニイマルの後継モデルとは言い切れないFP8500B。プロドラマーの愛用者も意外に多いペダルで、この様な軽快で表現力に富むモデルがラインアップされ続けていたという事に喜びを感じます。
これらのモデルを触ったことのない年代のドラマーさんにも、ぜひお試しいただきたいペダルです。

この記事を書いた人

札幌パルコ店 ドラム担当 鳥塚

ドラマーさんのお悩み解決のため毎日元気に営業中!
ドラム情報アカウント、@tomtom_toriduka の中の人です。

f:id:shima_drum:20160120173243j:plain

この記事を書いた人のお店

f:id:shima_drum:20160120172914j:plain

札幌パルコ店 店舗情報-島村楽器