島村楽器ドラムブログ

島村楽器のドラムブログ。ドラムにまつわる様々な情報を発信していきます。

【徹底検証】 Zildjian シンバル 誰でも必ず叩く、定番の 16インチクラッシュを比べてみた

「どのシンバルがいいのか分からない・・・」

f:id:shima_drum:20160403172622j:plain

  • 練習スタジオに置いてあるシンバルの音があまり好きじゃない・・・
  • もっといい音が欲しい!

でもどれを選べばいいか分からない。。。

こんにちは、熊本パルコ店の坂田です!
シンバルはドラムセットにおいて、スネア同様、個性が一番出しやすい部分です。練習スタジオやライブハウスには、すぐに割れてしまわないように耐久性があり、ウエイトが重く(厚みがあり)、ピッチが高いシンバルが常設されている事が多いです。でもこれが全ての曲に合うとは限りません。シンバルにこだわる事によって今まで出せ無かった雰囲気やタッチを表現する事も可能です。叩いていて気持ちよくなると、自然とグルーヴも変わります!
ロックバンドなどでは、明るく、音量も大きいのでピッタリかも知れませんが、「もう少し落ちついた音」や、「もっとキラキラした音」が欲しい!! という方も多いのでは無いでしょうか?
そんな方の為に、『シンバル徹底検証』やっちゃいます。記念すべき第1回は、シンバルといえばこれ!16インチ(約40cm) のクラッシュシンバルを集めてみました。

と、その前に、検証方法と基準設定を決めます

まずは、基本となるシンバルを検証する上での「基準シンバル」が必要ですね。「基準」というくらいですからポピュラーなものを選びたいので、Aジルジャンの「Medium Crash 16」 にします。加えて今後の検証におけるちょっとしたルール設定をしておこうと思います。

基準シンバル A Zildjian MediumCrash16
販売価格 (税抜) ¥23,400 (税込 ¥25,272)
使用マイク SHURE SM-58LCE×2本
使用スティック リーガルチップ 208R-JP(ジェフ・ポーカロモデル)


f:id:shima_c_kumamoto:20151218153014p:plain

f:id:shima_c_kumamoto:20151218153019j:plain

マイクもスタジオなどでは超定番のSHURE SM-58で録ります。

f:id:shima_c_kumamoto:20151214190923j:plainf:id:shima_c_kumamoto:20151214190902j:plain

スティックはピング音(チップで叩いた時の音)がより繊細に出せるチップの小さい208R-JPを使用します。定番の5Aタイプによく見られる三角型やまたご型のチップよりもシンバルごとの音の違いがはっきり出ますので今回はこのスティックで検証していきます。

叩き方

全てこの叩き方で統一し、どの部分がどういう効果をもたらしているのかを聞いて検証します。

f:id:shima_c_kumamoto:20151214191638j:plain
ショルダーでエッジを強くクラッシュ→クレッシェンド

f:id:shima_c_kumamoto:20151214191703j:plain
カップ(ベル)をショルダーで叩く

f:id:shima_c_kumamoto:20151214191727j:plain
ボウをチップで叩く

f:id:shima_c_kumamoto:20151214191817j:plain
④エッジをチップで叩く→最後にクラッシュ

Medium Crash 16の音色やピッチ等、それぞれの特徴をフラットに「0」としますね。(以下図参照)

f:id:shima_c_kumamoto:20160407131516p:plain

ハンマリングも均一でカップも標準的なサイズ、流石に定番だけ合って非常に使いやすい1枚ですね。この音を基準に、「+」「-」でそれぞれの音など確認していきます。

それでは今回は16インチのクラッシュを比べてみます。それでは第一弾スタート!

シンバル徹底検証 その1「Zildjian」

f:id:shima_drum:20160623120251j:plain

シンバルの生みの親であり、約400年の歴史を持つブランド。1623年にトルコはイスタンブールで創業。現在はアメリカのボストンに生産工場があるシンバルメーカーです。現在に至るまでその金属の製法は一子相伝で、ジルジャン家の人にしか受け継がれていません。キャストシンバルは全て同じ金属で、加工やウエイトの違いのみで音色の変化を変えるという、こだわりのあるシンバルです。

f:id:shima_c_kumamoto:20151215135807j:plain
神保彰プロデュースのKカスタムハイブリッドシリーズなども今では販売していますね!今回はAジルジャンとKジルジャンのラインナップの中から4枚のシンバルを比較してみたいと思います!

①『A Zildjian Rock Crash 16』

f:id:shima_c_kumamoto:20151215141240j:plain
f:id:shima_c_kumamoto:20151218210523j:plain

メーカー希望小売価格(税抜)¥27,500 (税込 ¥29,700)
販売価格(税抜)¥23,400 (税込 ¥25,272)

カップが大きくA Zildjian Medium Crash16 よりもボウからエッジにかけてのアール(テーパー)がきつめにつけてあります。ハンマリングはシンメトリー(均等)です。

f:id:shima_c_kumamoto:20160407131535p:plain

 ジルジャンの現ラインナップの中でも、クラッシュシンバルでは一番重い、HeavyウェイトのRockCrash。

カップが大きいのもあって、ストレートな高音の抜けと、すっきりとした明るいピッチがやはりいいですね。しっかりクラッシュしてやらないと本来の良さが出にくいので、叩くときは思いっきり行きましょう!レスポンスは少し遅め。クラッシュしてから音が後から追いかけてくる感じです。

②『A Custom Medium Crash 16』

f:id:shima_c_kumamoto:20151218210619j:plain 
f:id:shima_c_kumamoto:20151218210604j:plain

メーカー希望小売価格(税抜)¥28,500 (税込 ¥30,780)
販売価格(税抜)¥24,300 (税込 ¥26,244)

Aカスタムは、美しいブリリアント仕上げの見た目が特徴です。最後にバフ掛けしているので鏡面加工のようなルックスになっていますね。こちらはカップがやや高く盛り上がっています。ハンマリングも綺麗に均等に入っていますね。

f:id:shima_c_kumamoto:20160407131600p:plain

リリアント加工を施す事によって音に丸みが生まれ、生で聴いても激しくクラッシュした時に耳が痛くならない、柔らかいアタック音になっていますね。エッジにかけて若干薄いのか、立ち上がりも早く、音の伸びも良いですね。

ルックスもそうですが、サウンドキャラクターは同じミディアムでもAジルジャンとは全くの別物で、キラキラ感がさらにアップしています!減衰のしかたもこちらは金属のボーンと伸びる音が少し無くなったかな?という感じ。

③『K Zildjian Dark Crash Thin 16』

f:id:shima_c_kumamoto:20151218211210j:plain
f:id:shima_c_kumamoto:20151218210709j:plain

メーカー希望小売価格(税抜)¥33,500 (税込 ¥36,180)
販売価格(税抜)¥28,500 (税込 ¥30,780)

ここからはKジルジャンです。Aジルジャンとの違いは、ハンマリングやレイジング(音溝)等の加工がさらに複雑化して、より深いサウンドを追求したモデルである、という点です。

皆さんもKジルジャンは「ダーク」とい印象が強いのでは無いでしょうか。こちらのDarkCrashはランダムハンマリングになっています。カップも今までのシリーズに比べるとゆるやかな傾斜になっていますね。

f:id:shima_c_kumamoto:20160407131621p:plain

今までのAジルジャンと打って変わって、立ち上がりが早くなり、歯切れのよい音です。サスティーンは今までのキラキラした感じというよりは、うねりを残しつつすぐに引いていきます。低音と高音が見事にマッチして、太鼓を邪魔せずに馴染む感じがとても心地よいです。落ち着いたピッチで、どんなジャンルでも使えそうな1枚です。

④『K Custom Session Crash 16』

f:id:shima_c_kumamoto:20151218210723j:plain

f:id:shima_c_kumamoto:20151218210730j:plain

メーカー希望小売価格(税抜)¥34,500 (税込 ¥37,260)
販売価格(税抜)¥29,400 (税込 ¥31,752)

最後の4枚目!スティーブ・ガッドプロデュースのKカスタム、セッションクラッシュです。Kカスタムは全てが個性派揃いで、主にアーティストの声を反映させたラインナップが集まっています!ウエイトはThin、ランダムハンマリングが軽めに散りばめられています。シンバルのエッジの方はかなり薄くなっています。

f:id:shima_c_kumamoto:20160407131710p:plain

気になる音ですが、アタックが非常に早く、低音を多く含むダークでウォームなサウンドです。個人的にはすごく音はすっきりとしていて透き通った印象を受けました。ジャズには持って来いの繊細な表現力を持ったシンバルですね。4枚の中では減衰もこれが一番早いように感じました。

Zildjianクラッシュシンバル検証後記

みなさん、ここまで長々とお付き合いいただきましてありがとうございます。合計5枚のクラッシュシンバルを聞いて頂きましたが、いかがだったでしょうか?同じ金属でも、加工や重さの違いでここまで変わるのはすごいですよね?

 Aジルジャンは、Kジルジャンに比べるとやはり、どのラインナップも全体的に透き通ったクリアなサウンドで、サスティーンも長いですね。Kジルジャンはラインナップ的には少し価格も高めに設定されていますが、その分、ダークで味のあるリッチなサウンドが楽しめそうです。

でもやっぱりさすがジルジャン!どちらのシリーズもバランスが非常に良くどんな局面でも使えそうです!
まだまだ沢山の種類のシンバルがありますので、後日そちらの方も検証していきたいと思います。

この記事を書いた人 

熊本パルコ店 ドラム担当 坂田

f:id:shima_drum:20160120170021j:plain

吹奏楽、マーチング等のコンサートパーカッションからラテンパーカッション、ドラムセットのチューニングや奏法、ルーディメンツなど、打楽器に関する事はは全てお任せ下さい!ドラマーの皆様を全力でサポートします!

この記事を書いた人のお店

f:id:shima_drum:20160120170044j:plain

熊本パルコ店 店舗情報-島村楽器